聞こえが悪くなってきたと感じた時に候補に挙がる補聴器と集音器。どちらも耳の聞こえが悪くなったと感じた時に使用する機器です。
しかし、集音器でも補聴器でも買ってみたはいいけど自分には合わないと感じる人もいます。
集音器とは?

集音器は音量を一律上げる製品です。周りの音をただ上げると下げるだけです。
補聴器は細かい音を調整して使用者にあうように設定出来るのとは違い、集音器は全ての音を一律上げ下げします。
補聴器とは?

集音器は全ての音を一律上げますが、補聴器は色々な音を調整し使用者にあった音に調整します。
音には低音から高音まで様々な音が存在します。補聴器はその人の聴力に合う各周波数の音(低音~高音)をそれぞれ調整して使用者の聞こえにフィットするように出来ます。
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補聴器と集音器の違いは使用者の聴力にフィット可能かどうか

補聴器と集音器の一番の違いは使用者の聴力に合わせられるかどうかになります。
また、補聴器は医療機器認定を取得しているのに対し、集音器は医療機器認定の取得をしていない製品になります。
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補聴器は何度もメンテナンスが必要
補聴器は使用者の聴力に合わせて、角周波数の音を調整していきます。聴力検査をした後に聞こえの悪い部分を補うように設定していきます。
聴力は年齢が経てば更に悪くなっていきますが、聞こえが悪くなったらその都度メンテナンスをする必要があります。
集音器は音量を一律上げるだけ。しかし安い
集音器は音のボリュームだけを上げたり下げたりするのみです。そのため、その人の聴力にフィットさせるのは難しいです。
しかし、医療機器認定をしていないので価格が安く、聞こえが悪くなった場合手軽に始められる選択肢になっています。
集音器が合わない理由
集音器を買ってみたけど合わないー。そういう声をよく聞きます。補聴器よりも手軽に変えて、家電量販店などでも購入できる集音器が合わない理由をここでは紹介していきます。
1:自分の聴力(難聴レベル)にあっていない
集音器のほとんどは難聴レベルでいうと軽度難聴者をターゲットに作られているケースが多いです。
そのため、中等度難聴のレベルまで達していると集音器ではカバーできないケースがあります。
単純に集音器が出力できる音が難聴レベルにあっていないケースです。
軽度難聴だと集音器でも対応できるケースも

50代になると聴力は一気に低下し、軽度難聴レベルになっている人は多いです。
パナソニックの調査によると65歳以上の2人に1人は難聴というデータもあります。
軽度難聴だと対応できる集音器も多いですが、中等度レベルの難聴になると集音器では対応できないケースもあります。
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2:集音器のサイズや形状が合わない

集音器は使用者一人ひとりにあったサイズや形をしていません。そのため、耳閉感(耳に物が入って圧迫感を感じる)や音が漏れたりするケースがあります。
補聴器はイヤーモールドと言って、使用者の耳の型を取ることがあるので集音器の様にサイズや形で合わないということはありません。
集音器を買う場合は必ず家電量販店などの店舗で試し聞きやサイズ感を確かめるといいでしょう。
3:新しい音に慣れていない

補聴器、集音器両方にあてはまることですが、集音器を使った新しい音に慣れるのに約3か月かかると言われています。
集音器などを使うと外の音が耳に入ってくるようになります。食器の当たる音、人の会話、遠くの音…など聴力の低下が聞こえなくなっていた音まで。
集音器を使って新しい音が入ってくると脳が驚き大きな音を拒絶します。そのため、脳にこれが正常の音量だと認識するのに時間がかかってしまうのです。
新し音に慣れなくて補聴器や集音器を使わなくなる人は非常に多いです。
4:聞きたい声や音が聞こえない

集音器などを使うと周りの音が聞こえるようになります。
人の声を聞こえるようになりたいと思って集音器を買ったとしても実際は周りの音ばかり聞こえて、人の声が聞こえなかったというケースもあります。
人の声の周波数500-3000Hzの音を強く聞こえるように補聴器は設定したりします。
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5:雑音が強い
集音器は補聴器に比べて雑音が多く入ってくることがあります。
補聴器は使用者の聞こえに合うように調整するので雑音やノイズも少なく出来ますが、集音器の場合そうはいきません。
一律音を上げるだけなので雑音が強く出てしまい、使用を断念するケースもあります。
集音器を買うときは必ず店舗で試し聞きをしよう
集音器はピンからキリまで存在します。高い物は4-5万。安い物は3000円とかで購入出来ます。
高額になるにつれて性能も上がり、雑音抑制もついているので聞きたい音を分けられる可能性はあります。
集音器や補聴器は使ってみないと分かりません。必ず店舗に足を運んだりレンタルしたりして試し聞きをするのがいいでしょう。