
今回はキユーピーから販売されている、市販のレトルト介護食「やわらかごはん」の詳細レビューです。
ユニバーサルデザインフード(UDF)区分だと「舌でつぶせる」に分類され、介護食では下から2番目のやわらかさです。
「お米の香りと甘みをいかした食べやすいやわらかごはんです。ぱさつきや粘りが出ないよう炊きあげた」主食のご飯になっています。
「噛む力や飲み込む力が衰えてきて食事を見直したい」という人におすすめの介護食です。
*前後のキユーピー介護食
←KP09 |
KP10 |
KP11→ |
※番号は介護食Zの独自番号
今回の区分は「舌でつぶせる」
舌でつぶせる | かまなくてよい→ | |
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|
←更にかたい | ここの区分 | 更にやわらかい→ |
「やわらかごはん」はユニバーサルデザインフードの「舌でつぶせる」に分類されています。
見た目がより一般食に近いのは「歯ぐきでつぶせる」。
ペースト状に近づき、更に柔らかい区分は「かまなくてよい」という区分になります。
ユニバーサルデザインフードの区分では4つの分類の中で2番目にやわらかい区分です。
舌でつぶせる介護食・流動食の特徴:
噛む力の目安 | 細かくてやわらかければ食べられる | |
飲み込む力の目安 | 水やお茶が飲み込みづらいことがある | |
固さ目安 | ごはん | 全がゆ |
たまご | スクランブルエッグ | |
肉じゃが | 具材小さめでしっかり煮込んでやわらかい肉じゃが |
なぜ自分に合った食べ物の固さが大切なのか?
食事の固さが合わないと、食事中にむせることが多くなり、「誤嚥性肺炎」のリスクが上ってしまいます。
あまり知られていませんが、65歳以上の死因第4位は肺炎です。そしてその内の半分が誤嚥性肺炎で亡くなっています。70歳以上になると更に増え、肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎です。80代になると死因第3位に肺炎が入り、その内の8割は誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は発症してから2年以内の死亡率が50%以上。これは進行性のがんと同じくらい死亡率が高いです。健康で過ごすために自分に合った食事の固さを知り、すこしずつ食事を見直していきましょう。
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今回紹介する介護食はこちら
動画で見る「やわらかごはん」の特徴
現在動画準備中
動画では実際にキユーピーの「やわらかごはん」を食べて特徴を説明しています。
画像では分からない介護食のサイズ感、実際の料理の雰囲気が分かるのでおすすめです。
このチャンネルでは本当に美味しい介護食を実際に食べて探しています。市販の介護食をすべて食べ、美味しい介護食を探す予定です。
その他シニア向けのお弁当サービスなどもレビューしていきます。
是非、チャンネル登録よろしくお願いします。
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舌でつぶせる「やわらかごはん」の商品概要

基本情報
調理方法はお皿に移しての電子レンジがオススメです。湯せんの場合、非常に熱く火傷する恐れがあります。熱くなってからの封を切るのは危ないので注意してください。
原材料名
米(国産)、粉末還元水あめ / 酸味料 |
栄養素
エネルギー: 87Kcal | たんぱく質: 1.1g | 脂質: 0.2g | 炭水化物: 20.3g |
食物繊維: 0.3g | 食塩相当: 0g | ナトリウム: 2mg | カリウム: 17mg |
カルシウム: 5mg | リン: 12mg | 鉄: 0.2mg | 水分: 128.6g |
灰分: 0g | 賞味期限: 25か月 |
アレルギー
アレルゲンなし
詳細はこちら
「やわらかごはん」の特徴
見た目と香り
封を開けた時に驚いたのは釜で炊いたご飯のいい香りがしたこと。しっかりとお米の香りがしてきて、匂いだけで甘くておいしいご飯という期待感が高ります。香りはお釜で炊いたような香りです。
見た目はツヤツヤで輝いて見える。香り、見た目で釜で炊いたご飯を思わせる完成度でかなり美味しそうなご飯だというのが窺えます。ちなみにツヤは原材料の水あめの影響もかなり影響があると思います。見た目、香りともかなり美味しそうです。
1食で補える栄養素の割合
※ 日本人の食事摂取基準(2020 年版)から栄養素を算出
※ 65歳~74歳の女性 身体活動レベルⅠを適用。自宅にいてほとんど外出しない者、高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている方が基準
※ 同じ年代の男性の場合、推奨摂取栄養素が少し増えます
※ 介護を受けている人によっては摂取基準量よりも下回ることもあるので目安値として参考にしてください
※ 詳細はこちらのページをご確認ください
「やわらかごはん」の評価とレビュー
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- おすすめ度
- 3.38
-
- 美味しさ
- 3.5
-
- 価格
- 4
-
- 量
- 4
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- 栄養素
- 2
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美味しさ:3.5点
しっかり美味しいご飯。お米の甘みが凝縮されていて、本当に釜で炊いたような仕上がりになっている。
甘みをしっかり楽しめて、旨味がでている。
見た目もキラキラしたご飯で美味しそうに見える工夫がみられる。
ちょっとご飯だけの甘みではない、苦味というか臭みみたいな独特な部分が感じられる。恐らく原因は酸味料だと思う。
この酸味料が独特の香りと甘さ、旨味以外の違和感を作っている気がする。
(たとえるならゆでうどん。しっかり茹でないと独特の香りがする)
しかし、舌でつぶせる区分の主食で、どのおかずとも合う白飯は本当に重宝する一品だと感じる。
価格:4点
150gで173円(税込み)
主食の白飯だが、舌でつぶせるの区分を家庭で出すのは難しい。ペーストまでいくと見た目が美味しそうに見えず、少し固めになるとむせたり、食べづらさを作る。
そういう食べやすさと作りやすさの部分で、この価格帯は非常に安いし介護をしている人からしたら有難い。
このご飯を常備して、おかずを作るのが一番価格を抑えられる。
おかず系だと200円は超えてしまう介護食のラインナップなので、この173円はかなり安いと思う。
量:4点
この150gがあるのは嬉しい。
おかずと併せて食べることで非常に満足できる食事になると思う。
ツヤツヤして見た目も良いし、とろみもついているので食べている感がする。主食のご飯としてお腹にたまる満足度が高い量。
家でも作れるおかゆだが、時間がかかるので、働いている人やその人の環境によってこういう主食系が1品あるとかなり嬉しい。
食べた満足感が高い主食。
栄養素:2点
推奨摂取栄養素の内、飽和脂肪酸を抜かした10種類摂取可能(31種類中)
介護食の中では栄養についてはかなり低い部類に入る。
しかし、このやわらかごはんとおかずを併せることで栄養素の取り方は変わる。
このごはんだけを食べる人はいないと思うので、どの介護食を合わせるかが大切になってくる。
これ単品だと栄養はあまり期待しない方がいい。
おすすめ度とまとめ

おすすめ度:3.38点
最終的なおすすめ度は3.38点という結果になりました。
3点以上3.5点未満なので買って損する可能性は少ない一品です。美味しさ、価格、量の3項目は高得点でしたが栄養素が低くこういう結果になりました。主食だから栄養を気にしないという方は、買って損はしないでしょう。
この商品、インテージ社(マーケティング調査会社)の結果によると、一番売れた介護食だそうです。
確かに味は非常に美味しく、量もあり、価格も抑えられている非常に満足度が高い商品であるので納得がいきます。
主食のごはんなので、これと併せておかずを用意することで栄養素はカバーできますし、おかずだけで食が進まない人にはもってこいのご飯です。他にも味がついているおじや系もありますが、やはり白飯は日本人にとって外せない主食ですよね。
時間があって料理ができる人はおかずを購入すればいいですし、おかゆやおじやを準備する(やってみると分かりますが、作る結構手間なんですよね)のが難しい人はこのやわらかごはんを購入すればいいと思います。
舌でつぶせる区分の人は買って損がない商品であることは間違いありません。是非、おかずと併せて美味しい食事をして栄養を摂っていきましょう。
「やわらかごはん」はどこで購入できる?
キユーピーの介護食は全国のスーパー、ドラッグストアで販売されています。私はクリエイトSDで購入しましたが、全店で導入されている訳ではなないので注意してください。
店舗で購入する場合、1つずつ気になる商品を変えたり、セールで安くなっていたりするのがメリットです。ネットは近くの店舗で購入できない場合などは非常にベンリです。またネットの方が価格が安い場合が多いです。そのため、購入はネットをおすすめしています。