今回はハウスから販売されている市販のレトルト介護食「すき焼き」の商品レビューです。
ユニバーサルデザインフード(UDF)区分だと「かまなくてよい」に分類され、介護食では一番やわらかい食事になります。
この区分の他にもすき焼きは販売されているので「自分の噛む力・飲み込む力」に合わせて商品を選んで下さい。
「水やお茶が飲みづらく、固形物が小さくても食べづらい」人におすすめ区分です。
見た目はほぼペーストで流動性がある液体に近いので、流動食を探している人の候補にもなります。
この記事はハウスから市販されているレトルト介護食「すき焼き」を詳しく掘り下げていきます。
*前後の介護食
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※番号は介護食Zの独自番号
今回の区分は「かまなくてよい」食事の柔らかさ

今回のユニバーサルデザインフードは区分4の「かまなくてよい」です。
ひとつ前のユニバーサルデザインフードの区分は「舌でつぶせる」。これより更に柔らかく市販されているユニバーサルデザインフードの介護食はありません。
ユニバーサルデザインフード以外の区分では、嚥下訓練食や病院で出される食事がありますが、市販ではなかなか手に入りづらいのが現状です。
この区分の食事でもむせたり、飲み込みづらいなどの場合は、病院を受診することをおすすめします。
まずは、自分の噛む力・飲み込む力を把握し、どの区分なのか調べることが大切です。無料で行える「食事の固さ診断」で自分にあった食事の固さを確認してみてください。
介護食の区分や選び方については下記のリンクを参考にしてください。
かまなくてよい介護食・流動食の特徴:
噛む力の目安 | 固形物は小さくても食べづらい | |
飲み込む力の目安 | 水やお茶が飲みづらい | |
固さ目安 | ごはん | ペーストがゆ |
たまご | やわらかい茶碗蒸し(具なし) | |
肉じゃが | ペースト肉じゃが |
なぜ自分に合った食べ物の固さが大切なのか?
自分にあった食事の固さを知っていますか?
食事の固さが合わないと、食事中にむせることが多くなり、「誤嚥性肺炎」のリスクが上ってしまいます。
あまり知られていませんが、65歳以上の死因第4位は肺炎です。そしてその内の半分が誤嚥性肺炎で亡くなっています。
70歳以上になると更に増え、肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎です。80代になると死因第3位に肺炎が入り、その内の8割は誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は発症してから2年以内の死亡率が50%以上。この数字は進行性のがんと同じくらい死亡率が高いです。
健康で過ごすために、自分にあった食事形態を見直す必要があります。若いうちからすこしずつ食事を見直す必要があります。
簡単な診断を作ったので、是非この機会に自分に合った食事の固さを調べてみてください。
\ 食事の固さ診断はこちら /
今回紹介する介護食はこちら
かまなくてよい「すき焼き」商品概要

基本情報
調理方法はお皿に移しての電子レンジがオススメです。湯せんの場合、非常に熱く火傷する恐れがあります。熱くなってからの封を切るのは危ないので注意してください。
栄養素
エネルギー: 100Kcal | たんぱく質: 2.8g | 脂質: 4.3g | 炭水化物: 12.6g |
食物繊維: 0.1g | 食塩相当: 0.76g | ナトリム: 300mg | カリウム: 79mg |
カルシウム: 6mg | リン: 28mg | 鉄: 0.2g | 亜鉛: 0.2g |
水分: 59.4g | 灰分: 0.71g | 賞味期限: 18ヶ月 |
アレルギー
小麦 | 牛肉 | 大豆 | ゼラチン |
詳細はこちら
商品画像
料理の見た目と香りなど
見た目はペースト状の介護食です。流動性の高いもののため流動食としても利用可能です。
不思議なことに、この見た目で香りは「すき焼き」の匂いがします。しかし、封を切った時に香りが強烈という訳ではなく、鼻に近づけるとすき焼きのような香りがする程度です。
実際に食べてみると、すき焼きっぽさは分かります。
実際の食べている映像がありますので、見た目や柔らかさを参考にしてみてください。
1食で補える栄養素の割合
※ 日本人の食事摂取基準(2020 年版)から栄養素を算出
※ 65歳~74歳の女性 身体活動レベルⅠを適用。自宅にいてほとんど外出しない者、高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている方が基準
※ 同じ年代の男性でも推奨摂取量は大きくは変わりません
※ 介護を受けている人によっては摂取基準量よりも下回ることもあるので目安値として参考にしてください
※ 詳細はこちらのページをご確認ください
各項目ごとの評価
-
- おすすめ度
- 3
-
- 美味しさ
- 3
-
- 価格
- 4
-
- 量
- 2.5
-
- 栄養素
- 2.5
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美味しさ:3点
すきやきっぽさはあるが、あまり美味しくない。
牛肉の味と出汁が意図的に作られた感じがして、非常に違和感がある味になっている。
すきやきっぽい味なので、日々の食事が味気ないペースト食やきざみ食の人には助かると思う。塩分量も少ないので気を遣わなくてすむ。
塩分相当力は少ないのに、味の塩気が強い気がする。塩分自体は少ないのだが、なぜかしょっぱい。濃い味を好んでいる人にはいいかもしれない。
価格:3.5点
私が購入したときは157円で購入できた。(2022年10月現在)
内容量が80gでかまなくてよい介護食は最安値の価格帯。さすが大手食品メーカーハウスが製造しているだけのことはある。
かまなくてよいは、製造工程がペーストにするだけなので、他の区分に比べて安くなりやすい。
だとしても、この価格帯は消費者からしたら安いと思われる。
量:2.5点
80gという量はかまなくてよいなら普通。しかし、食べ進んでいて味がしょっぱいので最後の方は少し辛かった。
これが小食になっている方ならなおさら厳しいだろう。
この味ならもう少し量が少なくてもいいと思う。
栄養素:2.5点
推奨摂取栄養素の内、飽和脂肪酸を抜かした11種類摂取可能(31種類中)
介護食の中では少し多いくらいである。しかし、かまなくてよいを選択する人は食事をの量がかなり減っている人が多いと思う。
そういう人向けのレトルト食品としては、栄養素が甘い気がしてならない。
もう少し、栄養素が摂れるかまなくてよいがあればなおよい。例えばビタミン、ミネラルはもう少し量を摂取したい。
おすすめ度とまとめ

おすすめ度:3点
おすすめ度は3点という結果になりました。すき焼きの再現度はそこまで凄くはなく、すき焼き風の味に仕上がっていました。
味は甘しょっぱい感じになっており、甘辛い味付けのすき焼き風というイメージでした。そして、ものすごく美味しい訳ではない。
価格については文句なし。この価格帯でかまなくてよい介護食を販売しているハウスの凄さを感じました。
栄養素に関しては言えば、もう少し全体的に摂取できると嬉しいです。
ミネラル分は種類が豊富で嬉しいが、キユーピーやアサヒに比べると正直少ない。1食あたりの摂取カロリーは多めですが、もう少し栄養素にテコ入れをして欲しいです。
すき焼きの様な味に寄せているペースト食です。牛肉感などすき焼きの感じは分かりません。ただ一つ言えるのはすき焼きのたれをゼラチンで作ったペーストにかければこの味になりそうという点です。。
このかまなくてよい介護食は、料理ではなく化学の力を感じてしまいます。というのも、なにか味に異様さがあるからです。決してまずい訳ではありません。自己責任で調整してみてください。
ハウスのレトルト介護食「すき焼き味」動画
ハウスの介護食「すき焼き」の食レポ動画です。すき焼きを紹介している5:13秒~動画が開始されます。
画像では分からない介護食のサイズ感、実際の料理の雰囲気が分かると思いますので是非参考にしてみてください。
このチャンネルでは介護食の紹介を行っています。市販の介護食の動画をすべて網羅する予定です。シニア向けのお弁当なども紹介予定です。
是非、チャンネル登録よろしくお願いします!
どこで購入できる?
ハウスの介護食はイオンなどの総合スーパーで販売されているそうです。
都内のイオンを見て周りましたが、私は発見することが出来ませんでした。
そのため、商品を探しまわるならネットで購入するのが手っ取り早いのでおすすめ。価格もネットの方が安い場合があります。