ハウスレトルト介護食「クリームシチュー」レビュー|かまなくてよい市販の流動食/やわらか食

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今回はハウスから販売されている市販のレトルト介護食「クリームシチュー」の商品レビューです。

ユニバーサルデザインフード(UDF)区分だと「かまなくてよい」に分類され、介護食では一番やわらかい食事になります。

「自分の噛む力・飲み込む力」に合わせて商品を選んで下さい。

「水やお茶が飲みづらく、固形物が小さくても食べづらい」人におすすめ区分です。

見た目はほぼペーストで流動性がある液体に近いので、流動食を探している人の候補にもなります。

この記事はハウスから市販されているレトルト介護食「クリームシチュー」を詳しく掘り下げていきます。

*前後の介護食

←HS01
かつ煮風

HS02
クリームシチュー

HS03→
すき焼き味

※番号は介護食Zの独自番号

今回の区分は「かまなくてよい」食事の柔らかさ

今回のユニバーサルデザインフードは区分4の「かまなくてよい」です。

ひとつ前のユニバーサルデザインフードの区分は「舌でつぶせる」。これより更に柔らかく市販されているユニバーサルデザインフードの介護食はありません。

ユニバーサルデザインフード以外の区分では、嚥下訓練食や病院で出される食事がありますが、市販ではなかなか手に入りづらいのが現状です。
この区分の食事でもむせたり、飲み込みづらいなどの場合は、病院を受診することをおすすめします。

まずは自分の噛む力・飲み込む力を把握し、どの区分なのか調べることが大切です。無料で行える「食事の固さ診断」で自分にあった食事の固さを確認してみてください。

介護食の区分や選び方については下記のリンクを参考にしてください。

かまなくてよい介護食・流動食の特徴:

噛む力の目安 固形物は小さくても食べづらい
飲み込む力の目安 水やお茶が飲みづらい
固さ目安 ごはん ペーストがゆ
たまご やわらかい茶碗蒸し(具なし)
肉じゃが ペースト肉じゃが

>「かまなくてよい」介護食・流動食のおすすめこちら

なぜ自分に合った食べ物の固さが大切なのか?

食事の固さが合わないと、食事中にむせることが多くなり、「誤嚥性肺炎」のリスクが上ってしまいます。

あまり知られていませんが、65歳以上の死因第4位は肺炎です。そしてその内の半分が誤嚥性肺炎で亡くなっています。
70歳以上になると更に増え、肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎です。80代になると死因第3位に肺炎が入り、その内の8割は誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎は発症してから2年以内の死亡率が50%以上。この数字は進行性のがんと同じくらい死亡率が高いです。

健康で過ごすために、自分にあった食事形態を見直す必要があります。若いうちからすこしずつ食事を見直す必要があります。

簡単な診断を作ったので、是非この機会に自分に合った食事の固さを調べてみてください。

食事の固さ診断はこちら

あなたに合った食事の硬さ診断

今回紹介する介護食はこちら

かまなくてよいクリームシチューの商品概要

基本情報

商品名クリームシチュー
メーカーアサヒ
UDF区分かまなくてよい
容量80g
価格オープン価格
形状レトルトパウチ
調理方法湯せん・電子レンジ

調理方法はお皿に移しての電子レンジがオススメです。湯せんの場合、非常に熱く火傷する恐れがあります。熱くなってからの封を切るのは危ないので注意してください。

栄養素

エネルギー:
100Kcal
たんぱく質:
2.4g
脂質:
6.4g
炭水化物:
8.2g
食物繊維:
0.3g
食塩相当:
0.75g
ナトリム:
290mg
カリウム:
96mg
カルシウム:
17mg
リン:
29mg
鉄:
0.2g
亜鉛:
0.2g
水分:
62.1g
灰分:
0.9g
賞味期限:
18ヶ月

アレルギー

小麦乳製品大豆鶏肉

商品画像

料理の見た目と香りなど

ハウスからは介護食ではないクリームシチューも販売されています。

介護食のクリームシチューの見た目は一般食のクリームシチューと同じ印象を受けます。少し違うのは一般食に比べて、少しとろみがついている点です。そのため、スプーンですくうともったりしています。

香りは具が入っていなくてもクリームシチューというのが分かります。そこまで強烈ではありませんが、見た目、香りともにクリームシチューと判別できるクオリティに仕上がっています。

ページ下部に実際の食べている映像がありますので、見た目や柔らかさを参考にしてみてください。

1食で補える栄養素の割合

1日に必要な栄養素に対しての摂取栄養率
例)100%MAX
100%
エネルギー
6.45%
たんぱく質
4.14%
脂質
15.61%
炭水化物
3.55%
食物繊維
1.76%
ナトリウム
4.46%
カリウム
3.69%
カルシウム
2.62%
リン
3.63%
3.33%
亜鉛
2.50%

※ 日本人の食事摂取基準(2020 年版)から栄養素を算出
※ 65歳~74歳の女性 身体活動レベルⅠを適用。自宅にいてほとんど外出しない者、高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている方が基準
※ 同じ年代の男性でも推奨摂取量は大きくは変わりません
※ 介護を受けている人によっては摂取基準量よりも下回ることもあるので目安値として参考にしてください

※ 詳細はこちらのページをご確認ください

各項目ごとの評価

  • おすすめ度
    3.38
  • 美味しさ
    4
  • 価格
    4
  • 3
  • 栄養素
    2.5

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美味しさ:4点

美味しい!さすがクリームシチューやカレーなどのルーを製造しているハウスという印象。

介護食なのでとろみがついているが、ほぼ一般食のクリームシチューの味。食べた感じは少しもったりしており、誤嚥しづらい作り。

通常のルーを使って、とろみ剤でとろみをつけた印象。元がルーを製造している会社なので、そりゃうまい。

塩分が抑えられているが、高齢者も食べるということで味は結構しょっぱめ。だけど、もう少し抑えてもいいかもしれない。

価格:3.5点

私が購入したときは157円で購入できた。(2022年10月現在)

内容量が80gでかまなくてよい介護食は最安値の価格帯。さすが大手食品メーカーハウスが製造しているだけのことはある。

かまなくてよいは、製造工程がペーストにするだけなので、他の区分に比べて安くなりやすい。

だとしても、この価格帯は消費者からしたら安いと思われる。

量:2.5点

80gという量はかまなくてよいなら普通。味との兼ね合いでも普通の量になると思われる。

しかし、食べ進めていくと、後半は味のしょっぱさでペースダウンした。小食の人は食べきれないかもれないしれない。

栄養素:2.5

推奨摂取栄養素の内、飽和脂肪酸を抜かした11種類摂取可能(31種類中)

介護食の中では少し多いくらいである。しかし、かまなくてよいを選択する人は食事の量が減っている人が多いと思う。

そういう人向けのレトルト食品としては、栄養素が少し少ないかもしれない。

ハウスのかまなくてよい介護食全般に言えるが、ミネラルを入れるならカルシウムやカリウムなど、もう少し栄養を摂れてもいいかもしれない。


おすすめ度とまとめ

おすすめ度:3.38点

おすすめ度は3.88点という結果になりました。
ハウスのクリームシチューのルーを使い、美味しい味に仕上がっている。かまなくてよい介護食を探している人は候補に入る商品で間違いないです。

価格については文句なし。この価格帯でかまなくてよい介護食を販売しているハウスの凄さを感じました。

栄養素に関しては言えば、もう少し全体的に摂取できると嬉しいです。
ミネラル分は種類が豊富で嬉しいが、キユーピーやアサヒに比べると正直少ない。1食あたりの摂取カロリーは多めですが、もう少し栄養素にテコ入れをして欲しいです。カルシウムやカリウムなど、摂れた方がいいよね?って栄養素に対しては含有率を上げて欲しい感じました。

介護食は作られた味(化学)がする商品もありますが、このクリームシチューのついてはそういうのがかなり少ないです。塩気に関しては、塩分相当量が低いですが、結構しょっぱく感じるので調整されているとは思いますが。

何にしても、非常に美味しい介護食なのでおすすめです。迷っている方はハウスの介護食クリームシチューを是非候補に入れてみてください。

ハウスのレトルト介護食「クリームシチュー」動画

ハウスの介護食「クリームシチュー」の食レポ動画です。クリームシチューを紹介している箇所から動画が開始されます。

画像では分からない介護食のサイズ感、実際の料理の雰囲気が分かると思いますので是非参考にしてみてください。

このチャンネルでは本当に美味しい介護食の紹介を行っています。市販の介護食をすべて網羅する予定し美味しい介護食を探す予定です。
その他シニア向けのお弁当サービスなどもレビューしていきます。

是非、チャンネル登録よろしくお願いします!

どこで購入できる?

ハウスの介護食はイオンなどの総合スーパーで販売されているそうです。

都内のイオンを見て周りましたが、私は発見することが出来ませんでした。

そのため、商品を探しまわるならネットで購入するのが手っ取り早いのでおすすめ。価格もネットの方が安い場合があります。

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  • この記事を書いた人

insiru

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